2011年11月27日

-26.00D の強度近視メガネの加工

メガネ屋で働き出して30数年が経ちました。

強度近視のお客様も、かなり経験してきて、今までで過去最高は-22.00Dの度数。
ところが先日、-26.00Dのお客様がいらっしゃいました。
これは、今まで経験が無かったので、まずはその度数のレンズを作っているか?
レンズの製作範囲表を見ると、当店の取り扱いのレンズメーカーは-20.00Dまで。
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無理を云って、どうにか作ってもらえないだろうか・・・・・・
と、日本レンズに交渉してみると、ガラス1.9球面タイプならば作れるとのことでした。
ありがたい・・・・・

そして、当店に届いたレンズがこのレンズ。
(実際は、おそるおそるレンズを袋から出してみた。)
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お客様には申し訳ないが、ものすごく厚い。

測ってみると、厚さはなんと16.3ミリ
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丸生地の重さを測ってみたら・・・・・
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なんと98g !!!!
これは、他に類を見ない数値でした。
それでも、作らなくてはなりませんから、頑張りましょう。

選んでいただいたフレームは、強度近視の会(ウスカル会)から発売されているシンメトリーと云うフレームで、玉型が36ミリの超小型。鼻幅は28ミリです。
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さて、レンズメーターでレンズの光学中心を出しましょうと、レンズメーターにレンズを当てると・・・・・・
-25.00Dまでしか表示されず・・・・・
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少し、ぼけたところで中心を印点しました。

加工も難儀です。
粗摺りの砥石の厚みとレンズの厚みがほぼ同じで、レンズが片寄ってしまうと、破損の危険性が大。
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ずいぶん気を使いながら、右、左と・・・・・そして加工終了。
無事に終わりました。

レンズん厚みを測ってみましょう。
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6.3ミリの仕上がりです。
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重さは、なんと8g!
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2枚で16g!(当たり前ですが・・・・)
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フレームにレンズをはめ込んで完成。
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横からの厚みは、それなりにはありますが、せいぜい-15.00D程度な雰囲気です。
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メガネの総重量は26g
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これなら、日常の装用に問題なく使えそうです。
お客様も、喜んでくれるでしょう。

今回の強度近視メガネの加工は、自分にとって良い経験になりました。

posted by A64@店長 at 19:12| Comment(4) | 技術

2011年11月19日

2012年度の横田流フィッティングセミナー開催予定

来年度(2012年度)の一般公開セミナーの予定の決まったところを発表します。

     2012年度、一般公開セミナー開催予定

●2月21日(火)WOF (東京ビックサイト西館)
   技術者協会の生涯教育のポイントの方向で打ち合わせ中。

●3月14日(水)大阪セミナー(会場未定・予定ではドーンセンター)

●4月11日(水)名古屋セミナー (ウインクあいち 1108会議室)

●5月9日、10日(水・木)東京セミナー (川口リリア 中会議室)
   東京は2日連続開催です。

●5月23日(水)札幌セミナー (北海道建設会館 中会議室)

●6月13日(水)盛岡セミナー (岩手県産業会館 5号会議室)

●11月14日(水)博多セミナー (会場未定・予定ではパピヨン21)

WOFセミナー以外は、定員32名を予定しています。
また、検討中の会場もありますので、その都度、お知らせしていきます。

posted by A64@店長 at 16:22| Comment(0) | 技術

2011年11月14日

横田流フィッティング術認定制度について

横田流フィッティング術認定制度について、決まりましたので、お知らせいたします。

★認定テスト受験資格
過去に横田流フィッティングセミナーを受講したことがあり、2度目の受講終了後(受講中)にテストを受けることが出来る。

シルバー認定
基本のフレーム各所の調整が出来る。近隣の平均的な眼鏡店のフィッティング技術よりも、秀でていると思われる技術を持っていること。

ゴールド認定
フレーム各所の、より細かい調整が出来る。フィッティングの意味を理解し、ストレスの無いフィッティングを追及する事が出来る。

プラチナ認定
あらゆる形状のフレームにも、出来る限りベストな状態に調整することが出来る。



★認定テスト
いずれの認定テストも、原則として、全国で開催される横田流フィッティングセミナー中におこなわれるものですが、日程、開催地域の如何により、所定のセミナーを受けられない場合は、個別にテストを受けることが出来る。

シルバー認定
スネーク足のフレームにて、クリングスのパッドを上下、前後、左右に動かすことが出来る。フルメタル、ハーフリムのフレームの前傾角調整が出来る。モダンに屈折点を作れる。
シルバー認定に限っては、特別にテストを行わなくとも、セミナー中に、十分に認定できる技術を持っていると認められれば、認定することが出来る。

ゴールド認定
指定されたスネーク足のフレームにて、フィッティングをし、1本15分以内の調整時間で、総合評価60点以上。

プラチナ認定
指定されたスネーク足、U字足のフレームにて、フィッティングをし、1本10分以内の調整時間で、総合評価70点以上。

注、ゴールド認定、プラチナ認定の採点は、テンプル幅・形状、クリングスパッドの着地点(フロントの高さも含む)・角度・頂点間距離、前傾角(フロントの傾きも含む)、モダンの屈折点、モダンの角度(落ち込み角・抱え込み角)。に加えて、全体的な圧迫感やストレスなども採点されます。
認定後は、認定証を授与すると共に、さいたま眼鏡技術研究所のHPより、全国の横田流フィッティング術メガネフィッターとして紹介します。


それと、先日の博多セミナーにて、3名のシルバー認定合格者を紹介します。
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高橋直人 中間メガネ・コンタクト
福岡県中間市鍋山町13-5

中村尚広 尚時堂株式会社
長崎県北松浦郡佐々町本田原免73-3

横田倫之 岡弘視堂
福岡市博多区綱場町5-22

皆さんどんどんチャレンジしてください。
posted by A64@店長 at 16:28| Comment(4) | 技術

2011年11月07日

キツメに合わせてください

特に、ご年配の方に多くみられるんですが、「ゆるくなり易いので【キツメに】合わせてください・・・・」と仰られるかたがいらっしゃいます。

その【キツメに】ですが、本来はありえません。
ゆるい方向から、だんだんキツくしていき、どこかで、最適な点(最適なキツさ)があると思います。
なので、ゆるい〜最適点の間でフィッティングすれば、(ゆるいと云っても、ゆるめと云うレベルで、本当のゆるゆるではありません)ストレスは感じないと思います。
図でイメージすると、こんな感じになるかと思います。


11-7.jpg


右からスタートして、キツくしていくと、最適なフィッティングの地点があり、それ以上キツクしていくと、不快です。ストレスになります。

と云う事は、お客さんとしては「不快になっていてもいいから、キツく合わせてくれ」と云う意味で、キツくして欲しいと云っているわけではないでしょうから、そのキツメは、最適点にいかに近づけてキツクしていくか?の意味でしょう。

最適点を過ぎたキツメは、メガネのフィッティングではありえません。
我々眼鏡技術者がおこなうフィッティングの目的は、メガネを、いかにストレスなく長時間掛けていられるかです。(もちろん光学的にも美学的にも満足であるのはもちろんですが)
なので、お客さんから「キツク」のリクエストがありましたら、より最適点を目指してフィッティングしていきましょう。

posted by A64@店長 at 21:05| Comment(4) | 技術

2011年11月02日

認定証見本

認定証の見本を作ってみました。
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いろいろ考えたんですが、素人なもので、こんなんでいいのか・・・・
わかりません・・・

A4サイズで、アクリルのフォトスタンドに入れてあります。
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スタンドは、通販で1,600円ぐらいなので、メール便で送れれば2,000円程度で、お分けできます。
これから、この認定制を広めていきたいと思います。

でも・・・・本当は、もう少しカッコ良く作りたいんですけどね・・・・・
いかがでしょうか?
また、完成ではありませんので、何か、いいアイディアがありましたら、忌憚のないご意見を頂ければ幸いです。
posted by A64@店長 at 19:52| Comment(2) | 技術

2011年11月01日

時短・頂点間距離を短くするテクニック

今日は、頂点間距離を短くしつつ、パッドの位置を左右に広げるテクニックを紹介します。
(頂点間距離とは、角膜頂点からレンズ後面までの距離で、教科書には12mmが良いと書いてあります)

今年の横田流フィッティング術のテーマは時短ですので、これを一度に、たった1本のヤットコで、たった2つの動作でやってしまおう!です。
なんか、聞いただけで簡単にできそうでしょ・・・・

まずは、モデルさんとメガネの関係を見てみましょう。
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正面からみるとパッド着地位置の高さは、まあまあ良さそうですが、パッドの広がりが狭くて、安定が悪そうです。
鼻にちょこんと乗ってる感じです。

横から見ると、頂点間距離がも20mmぐらいありそうで、これもどうにかしなくてはなりません。
つぶし-2.jpg
こんなケースをよく見ますね。(緑の線は、パッドのレンズ側とレンズ麺までの距離です)

これを頂点間距離を短くしつつ、パッドの左右の位置を広げ、フィッティングポイントに来るように、調整します。
理屈としては、赤の矢印の様に、パットを平行移動すれば良いのです。
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黄色○は、頂点間距離フロントの上から見た「水平U」。
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しっかり掴みましょう。

パッドが平行移動させて、レンズ面に近づけます。つぶし-5.jpg

では、その手さばきを見てみましょう。
フィッティングが上手になるコツは、よく観察して考える事です。
パッドを平行移動するには、ただ力任せにクリングスアームをレンズ面に近づけただけでは、パッドが広がるだけで、その広がった位置がフィッティングポイントとは限りませんので、その方法はダメです。
もうちょっと考えましょう。

「水平U」の「R」を小さくするのです。そうした上でさらに、パッドの位置を左右に開いていきます。
それには、まずパッドをパッドを掴むヤットコでしっかり掴みます。
写真のA点を動かさないように、パッドのレンズ面側をぐるりと回します。そうすると、(A点が動かなければ)パッドは垂直方向に移動します。
つぶし-6.jpg

今度は、B点を動かさないで、A点をぐるりとやれば、平行移動と同じような位置にパッドが移動します。
つぶし-7.jpg

このたった2つの動作で、簡単に平行移動できましたね。
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ちょっとしたアイディアですが、力任せにやらないで、よく観察して、それをそうするには・・・・と、考えると、なんとなくアイディアが出てくるもんです。
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これで、頂点間距離が短くなりました。
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正面から見た位置も、最初の写真と比べてみましょう。
調整前
つぶし-1.jpg

調整後
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大分違いますね。
やってしまえば簡単なテクニックなので、試してみてください。

posted by A64@店長 at 09:57| Comment(0) | 技術

2011年10月22日

本日の歪み直し

本日の歪み直し

あおいちゃんのメガネが、大きく歪んでしまいました。
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原因不明。
お子さんなので、気が付かないうちに、フレームに強い力が掛ってしまったのでしょう。

では、直していきます。
これは、左の智の変形ですので、比較的簡単。
前傾角を調整するの同じ要領です。
左手で、フレームの智正面側をニシムラNo.766にて、しっかり押さえます。
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右手はいつものニシムラNo.1530。
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ただ、気を付けなければならないのが、フレームを閉じた時に、左テンプルの角度がだいぶ下がっているので、この角度も一度に修正しながら、調製していきましょう。
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ぐるりとやって、こんな具合。
おぉ!一度で上手くいきました。
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これなら元通り。
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でも、見えないけど、あれだけ曲がったものを直しているので、金属は痛んでるんで、これからは気を使ってくださいね。

posted by A64@店長 at 19:25| Comment(0) | 技術